盆飾り
喫茶去…おもてなしの心
お盆とは
お盆は年に一度、亡き方の精霊が里帰りされるのをお迎えして、生前のご恩に感謝する行事です。ご家族で温かい心を寄せ合って、「精霊をどうお迎えしようか、どうおもてなしをしようか。」と思いを巡らすところに、お盆の行事の大切な意義があります。
お盆のはじまり
お釈迦さまのお弟子で目連という方がいました。心やさしい人で、とりわけ亡き母が忘れられず、いつも自分を育ててくれた母の恩を思っていました。
あるとき目連は神通力を得て、あの世の母を探したところ、母は地獄の餓鬼道で飢え苦しんでいました。
悲しみで胸もつぶれそうな目連は、お鉢にご飯を盛って母に差し出しました。ところが、供養のご飯は母の口に入る直前に火となって燃えてしまいます。
母を救いたい一心の目連がお釈迦さまにおすがりしたところ、「たとえ子が親を思う心は深くても、あなた一人の力では救いきれません。7月15日は修行僧が一堂に集まり、それぞれが過去を反省、懺悔して仏道修行に励もうという日です。この日にご馳走をお供えして、母の苦を抜き楽を与えてくださるようにお頼みしなさい。多くの僧が心から唱えるお経の功徳は、必ずや亡き母を餓鬼道から救うでしょう。」とお釈迦さまはお説きになられました。
目連がその通りに供養したところ、母は地獄の苦しみから救われて極楽に昇ってゆかれました。
![](https://taisouji.jp/image/obon1.jpg)
飾り方
まず、お仏壇を掃除して仏具を浄めます。地域によってお仏壇で精霊を迎える所と、精霊棚を設けてお迎えする所があります。
お飾りは地域やお家によって様々です。一般には真菰の筵を敷き、中心にお位牌や卒塔婆を安置します。燭台を右側に、花瓶を左側に、お線香立ては手前に置きます。
周りには「ほおずき」、「キュウリの馬」や「ナスの牛」、ナスやキュウリをさいの目に刻んで洗い米と一緒に蓮の葉に入れた「水の子」、蓮の葉に水をたらした「閼伽水」、「お仏膳(霊供膳)」、「季節の野菜や果物、お菓子」などをお供えします。
お盆が終わったら-諦崇寺のお檀家さま-
初盆会でお渡しした「卒塔婆」はお寺へお持ち頂くか 次にご自宅へ伺ったときに渡してください。
「如来幡(紙のお札)」は来年以降もお飾りしますので、保管しておいてください。